やさしい着物講座

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【誕生】0歳 お七夜・命名

 

赤ちゃんにとって初めてのお祝いが「お七夜」です。出産から数えて七日目にあたります。かつては出産直後、三日目、七日目と段階を踏んでお祝いしていましたが、めでたい数字の七日目だけが残ったといわれています。この日は​、近隣・親戚の女性たちが食べ物をもって訪れ、産婦はそれを戴きました。これは、産神を祀るための産飯としての意味もありました。それが次第に金品を贈るようになり、現在は「出産祝い」として現金を贈るようになりました。

​また、この日に命名をすることが多いようです。

 
【お宮参り】生後一か月 初宮参り

 

「初宮参り」とは、生後初めての氏神参りをいいます。

地域にもよりますが、愛知の三河では男児は33日目、女児は32日目に行うことが多いです。ですが、近年では母子の体調、休日、天候などを考慮して、生後一か月を目安に行う人が多いですね。

宮参りの日をもって、産みのつつしみ終わるとする地域も多くあります。無事に生まれたことへの感謝、そして無事に育つことへの願いを氏神様へお参りに行きます。社会的な意味では、生まれた子どもの氏子入りにあります。共同体の一員になったということを認めてもらう儀式ですね。

お宮参りの服装は、参加する方全員が正装で行くことが望ましいですね。赤ちゃんには白のベビー服に一つ身の着物(祝着)を掛けてあげましょう。両親や付き添えの方も留袖、色留袖、訪問着、紋付きの着物などが理想です。

 
 
【お喰初】100日目

 

お喰い初めは「箸初め」「食べ始め」「歯固め」ともいいますが、子どもが一生食べ物に不自由しないようにとの願いを込めて行います。

生後100日目に「ももか」といって食い初めをします。これは平安時代にも行われていたとの記載もあるようです。

地域によって日数はばらつきがありますが、お宮参りに兼ねる地域もあるようです。

祝いの膳には「赤飯」「鯛」などの尾頭付き、吸い物、そして丈夫な歯が生えるようにと歯固めの石、シワができるまで長生きできるようにと梅干を置きます。

お食い初めで大切なのは「ひとつぶなめ」「ひとつぶいわい」というように、たとえ一粒でも食膳に上がったものを赤ちゃんに食べさせることにあります。

​この日は赤ちゃんにとってもお目出度い日になりますので、祝着を着せてあげましょう。

【初節句】1歳頃

 

節句の「節」は時節の変わり目における行事の日をさします。現在では「節句」といいますが本来は「節供」といいました。これは祝いの日に神様へ食べ物を供え、それを下げて食べる習慣があったためです。その節句には

1月7日(人日:じんじつ)

3月3日(上巳:じょうし)

5月5日(端午:たんご)

7月7日(七夕:たなばた)

9月9日(重陽:ちょうよう)

の五節句があります。今では3月と5月だけが有名な節句になっていますね。

かつて中国では3月最初の巳の日に禊ぎ(みそぎ)を行い災厄を払う慣わしがありました。これを「上巳の祓」といい、これが日本に伝わり、3月3日に災厄を払うため藁で作った人形で身体を撫ででから人形を川に流した習慣が、現在の節句に雛人形を飾る風習になったといわれています。

​この日もお子様には祝着を着せて華やかにお祝いをしてあげましょう。まだ身体が小さいので、祝着の肩あげ、腰あげをします。帯は兵児帯でやさしく結んであげましょう。

 
【七五三】3歳

 

数え年で3歳、5歳、7歳の11月15日に氏神様へ親子でお参りをして、子どもの無事な成長を感謝して、今後の無事を祈願する行事が七五三です。

​七五三はお宮参り同様に、神様のもとへ伺いますので正装でお参りへ行くのが望ましいですね。3歳では祝

着を着せてあげましょう。帯は簡単に兵児帯でも構いませんが、立派な結び帯も可愛いですよ。また、兵児帯や結び帯を使わずに被布を着せてあげるのも可愛くてお薦めです。

今では写真館で記念撮影をして食事をするだけ。というのを聞きますが、本来の目的とは意味が異なってしまっているのは残念ですね。

【七五三】5歳

 

男児の5歳には、祝着に袴を履かせてあげます。紋付きの羽織を用意してあげるのも素敵ですよ。

年の離れた兄弟で一緒にお参りに行くのも、とてもいいことだと思いますよ。七五三だからといって3歳、5歳、7歳だけではなく、毎年行くのもありですよ。

【七五三】7歳

 

7歳には四つ身の着物を着せてあげましょう。三つ身の着物は5歳前後に合いますので、7歳では成長の度合いによって着ることができる場合もあります。四つ身の着物は大人と同じ本裁ちなので、縫い上げを調整してあげることで小学校卒業するころまで着ることができます。

 
 
 
【十三参り】13歳

 

十三参りは、数えで13歳の男女が旧暦3月13日に虚空蔵菩薩にお参りする行事です。江戸時代から続く行事ですが13日は虚空蔵の縁日があったためともいわれています。虚空蔵菩薩は福徳・知恵を授けてくれるといわれ、13歳でこれに参る「十三参り」は「知恵もらい」とも呼ばれています。男女ともに精神的にも肉体的にも大人へ移行する大切な節目の年です。そのときに大人として生きていくための知恵を授かるようお参りするのが十三参りです。

一人前になった祝いに女の子には本裁ちの振袖を着せてあげましょう。大人と同じ本裁ちの着物を縫い上げで裄を調整します。身幅も狭く仕立ててあげることで綺麗・可愛く着せてあげることができますよ。男の子には紋付きの羽織袴を着せてあげましょう。

 
【成人式】20歳

 

20歳はもう立派な大人ですね。社会的にも身体的にも一人前の大人になったお祝いです。

かつては13歳~15歳頃に成年式を行っていましたから​、現代社会では大人になる期間がゆったりとしているのかもしれませんね。かつての公家や武家の社会では若者が髪を結い、初めて冠や烏帽子をかぶる「元服」や「烏帽子着」の式がこれにあたっていました。庶民の間では成人式に冠や烏帽子をかぶることはなくとも、親戚や村人を招きお祝いをしたようです。